28年前のニックネーム
2006.02.12 Sunday
 先の見えなかったページモノの仕事のゴールが見えてきた。
 …というか、予想できるようになってきた。遥か彼方でも見えたらこっちのモンだ。

 気の小さい私は、未知の仕事の場合、ゴールの目安が付かないうちは(何でもそうだが初めてみないと本当のゴールはわからない)仕事以外のことは何も手に付かない。
 …私の唯一の取り得は、「締め切り死守」だからだ。

 ふだんイラストの仕事がほとんどの私、組モノはからっきしダメなのだ。時間がかかる。


 そんな中にもかかわらず、昨日は地獄のような量の仕事をほったらかして、まっ昼間の3時から小学校の同級会に行ってきた。

 急な集まりならドタキャン当然の状況だが、今回は会費制だし、行くしかあるまい。

 会場は「萬来(ばんらい)」。駅前にある郷土料理の居酒屋だ(山賊焼き、馬刺しがおいしい)。

 呑んでしまったらお仕舞いなので(もう仕事なんてどうでもよくなっちゃう)、呑まないつもりで車で幹事である友人二人をひろいつつ松本駅前へ。

 幹事二人と私を除いて、先生を含め今日集まる13人に会うのはは卒業以来、28年振りだ。

 もうすでに店の前では、オンナの子(いやオバサンか…同じ歳だし)が一人待っていた。

 「なる〜!!」
 「いや〜〜久しぶり〜!!」
 「やなこ〜ぜんぜん変わらないねぇ」と思わずお互い、昔のあだ名、いやニックネームで呼び合う。
 まあまあ、入ろう入ろう。

 それにしても小学校の時のあだ名って今思うとトンでもないのが多かった。

 次々に集まるみんなの顔を見つつ思い出すのは、
 「ポコロ」(由来不詳。)
 「ナル」(苗字の上だけ取る…わりとありがち)
 「ハミチャン」(苗字と名前を一文字ずつ取る)
 「モッチ」
 「クボッチ」(モンチッチ、というのが流行っていたのはこの頃か…)

 「ケイブー」
 「マツブタ」
 「ヨシブ」(皆色白で、ぽっちゃりしてた。すべて男の子)
 「○○(苗字のまんま)バァ」「○○バァチャン」(小さくて可愛らしい女の子だったのに…)
 「カンチョー」(このへんが許されていたのだからいい時代だった…)

 「ミヤココ」(これは可愛いもんだ…なんでもかんでも、女子は「コ」をつけたりしていた)
 で「やなこ」……これ、私。ヤナギ、だからヤナ子。
 これは中学、高校の一部まで持ち上がり、いまだにヤナコは健在だ。

 ○○バァ、マツブタ、カンチョーなどは今だったら小学校で問題にされて、おたよりなんか出ちゃって、話し合いなんかしちゃったりする位(深く考えれば)すごいあだ名だ。ヤナコ、だってそうかもしれない。

 私のあだ名も、当の本人は、どうもあまり気にしていなかったらしい。
 …あまり記憶がないので、多分それほど嫌な思いはしていなかったらしい(私はインケンなので、嫌なことだったら覚えているはずなのだ)。


 それはともかく。

 誰なのかわからない友人もいるだろうな、いや殆どわからないんじゃ…と思っていたら、なんとお互いに女子は顔を見るなりあだ名と同時に瞬時に思い出した。わからなかったのは、男子だ。

 もちろん「うへぇー、ぜんぜん変わらんジャン」という彼もいたが、「オレ、○○」と言われるまで殆どの男子が誰なんだかわからなかった。

 変わるのは女のほうだと思っていたが…はて。

 けれど、話しているうちに、そしてお開きになって外で立ち話をしている時、「うわ〜男子も昔のまんまじゃん」と思うようになった。

 あ、そういえばこういう表情をしたっけ。あのころもこんな風にしゃべってたっけ。こんなふうにただ立っていても落ち着きがない(失礼)ようなヤツだったっけ…思い出すしぐさや顔つきがそのまんまなのだ。

 まるで小学校のアルバムから抜け出してしゃべっているような不思議な感覚。


 今日は思わず長くなったけれど、言いたかったのは「人間は変わらない」ということだ。

 少し言い換えれば、小学校の高学年の時にはもう、その人となりができあがっている(というか、見えている)のだ。

 そんなことはないでしょう…と思っていた私は昨日を境に考えを変えた。


 私よりアタマ二つも小さかった男の子が、見上げるほど背が高くなっていても、社会的に地位ができていても、ちっちゃかった女の子がたくましいお母さんになって子供を何人産んでいても、あのころのままのコドモの姿がしっかり見えているんだもの。

 私だってきっと、そうに違いない。


 …と後ろ髪を思いっきり引かれながら一次会でさよならし、家に戻ってパソコンの前でヤケビールを呑みつつ仕事を広げて思うことは、
 「ウチのムスメも時すでに遅しか…」これである。

 もうじき5年生になる娘だが、この新しい私の考えでは「もうほとんどできあがりつつある」ということになる。

 そうか、このまま行くか。そうだろうな…大人になったお前が想像できてなんだか笑ってしまうよ…。


 てまだ小学校卒業もしてないんだし。

 アホなこと考えてないで、仕事しよ。…でもあまりの眠さとヤケビールの酔いも手伝って、その後結局2時過ぎにバタンキューしてしまい、今日は朝からフル回転でさすがにグロッキー…。

 緊張もしたし、短い時間だったけれど、楽しい同級会だったな。
あたりまえの日々
じねんのことはり